ダイエット、痩身、ジム、スポーツジム、スポーツクラブ、加圧、加圧トレーニング、ストレッチ、トレーニング、吉祥寺・神保町(御茶ノ水)

LEPRE式カラダ辞典

筋肉の5つの役割

協力(提携先):医療法人社団ひのき会証クリニック・株式会社マメキカク

骨は運動の支えとなり、人体の概形を決めていますが、人体の各部を骨自体が動かしているわけではありません。
筋の両端に繋がっている2つの骨は、筋の収縮によって近寄り、離れます。同様に関節の曲げ伸ばしも、筋の収縮によって動作しています。
人体の動きは全て、筋肉・骨、そして脳や脊髄から筋の収縮・緊張の命令を伝える神経が総動員されて実現しているのです。

筋肉の機能は、筋肉が持続的収縮あるいは収縮・弛緩を交互に行うことによって、生み出されています。
「筋肉の収縮と弛緩」という化学エネルギーを、力・仕事・動作を作り出す力学的エネルギーへと変換させて、筋肉は機能している、というわけですね。

筋組織には身体運動の他、姿勢を維持し、各器官の体積を保持し、熱を産生し、体内の様々な系において体液や食物を推し進めるなど、様々な働きがあります。

なお、成人の全体重の40~50%を占める筋細胞は、収縮能が特に著しく発達した細胞であり、一般に細長く線維状なので、筋繊維とも呼ばれます。

筋肉の役割1動作を生み出す

筋肉のメインとなる働きは、力を出し運動の源となることです。
運動、というと全身を動かすようなスポーツを連想しがちですが、鉛筆をにぎる、うなずくなどの日常的な動作も全て、
筋肉が骨、関節、骨格筋、司令塔としての神経と協力することで実現しています。

筋肉の「動作を生み出す」働きを維持することが、健康的に過ごすためにも、後に寝たきりにならないためにも重要であることは言うまでもありません。
自分でスポーツをするのも良いですし、ジムやスポーツクラブでトレーニングをするのでも良いですし、
とにかく継続的に筋肉を使い筋萎縮させないことが大切です。

筋肉の役割2熱を産生する(体温の維持)

筋組織が収縮すると熱を産生します。この過程は「産熱」と呼ばれ、体温の維持に用いられています。

筋肉は使っていない間もエネルギーを消費(基礎代謝)し、産熱しています。
筋力トレーニングによって筋肉が増えると、この熱の発生量も増えるためダイエット痩身にはかかせない機能になります。
ただし、何も使われない筋肉でエネルギーだけを消費しているとカラダは燃費が悪いと判断して筋肉を落としていきます
これを廃用性筋萎縮といいます。
その為、きちんとトレーニングをして筋肉を使い、カラダに「ここの筋肉は必要だよ」という合図を継続的に出して上げなければなりません。

※震え:骨格筋の不随意的な収縮は「震え」と呼ばれます。風邪にかかると、高熱が出る前に震えがくる場合がありますよね。これは熱を出して、高温に弱いウィルス(インフルエンザウィルスなど)を殺そうと、身体が働いているためなのです。

筋肉の役割3姿勢の維持

骨格筋が収縮することによって関節が固定され、立つ、座るなどの姿勢は保たれています。
例えば、頭をまっすぐに立てていられるのは、頸部の筋肉が持続的に収縮しているからです。

なお、姿勢を保つための筋は、目が覚めている時には継続的に収縮しています。

筋肉の役割4外部の衝撃からカラダを守る

四つ目は外部の衝撃からカラダを守るという役割です。
筋肉は骨や内蔵などを衝撃から守るという役割を担っています。
転倒した際にも筋肉があるのとないのとでは骨折の頻度が違うのは一目瞭然です。
特に高齢者の方の転倒による大腿骨骨折は骨粗鬆症も原因の一つですが、
筋肉があることによって骨折のリスクが少なくなります。
またこの筋肉も常にトレーニングや運動によって動かしておくことで柔軟性が保たれ更に保護する機能が高まります。

筋肉の役割5体内の物質の貯蔵・運搬

輪状に走行する平滑筋(括約筋という)は、胃や膀胱から内容物が流出すること防いでいます。
この括約筋が出口を閉じることによって、胃の中の食物、膀胱内の尿を一時的に貯蔵することができます。

また、平滑筋の収縮は、食物に加えて胆汁・酵素などの物質を消化管に運んだり、精子・卵子を生殖路に押し出したり、泌尿器系においては尿の流れを推進します。
その他、血管壁にある平滑筋の収縮と弛緩は血管の直径を増減させて血流量を調節し、心筋(※平滑筋ではありません)は血液を全身の血管に押し出しています。

筋肉が強い力を発生するとき筋肉内部の圧力が高まり血液が絞り出されます
逆に、力をゆるめる筋肉のなかに一気に血流が流れ込みます
このように、収縮と弛緩を繰り返すことでポンプのような働きをし、血液の循環を助けています。
脚の血液は重力にさからって下から上がってこなければならないため、脚の筋肉は特にこのポンプ作用が大切になりますね。

骨格筋の収縮はリンパの流れを促進し、静脈中の血液が心臓に戻る助けとなります。
この様に、筋肉は体内の物質の貯蔵・運搬において、重要な役割を果たしているのです。

資料:筋肉革命 人生を楽しむ体のつくり方 石井直方 / トートラ 人体の構造と機能(第4版)