協力(提携先):医療法人社団ひのき会証クリニック・株式会社マメキカク
運動習慣と体脂肪
ヒトの体脂肪は、皮下脂肪と内臓脂肪に分けられます。
皮下脂肪は女性に多く、内臓脂肪は男性に多い傾向があります。
中年女性を対象にして、運動習慣と皮下脂肪・内臓脂肪の量の関係を調べた結果
週に3~6回の運動習慣のある人が皮下脂肪量・内臓脂肪量ともに少ないという結果になりました。
このことからも、体脂肪料を適切に保ち、ダイエットや痩身の効果が出やすいカラダを作るには
週3回程度の運動は必要ということがわかります。
運動習慣なし | 運動習慣あり(週1~2回) | 運動習慣あり(週3~6回) | |
年齢(歳) | 43.8 | 44.8 | 43.9 |
体重(kg) | 57.3 | 53.1 | 50.9 |
体脂肪率(%) | 30.4 | 28.8 | 22.5 |
皮下脂肪(kg) | 10.7 | 9.3 | 7.1 |
内臓脂肪量(kg) | 6.9 | 6 | 4.3 |
「日本人の体脂肪と筋肉分布」より
脂肪を減りやすくさせる「イリシン」
イリシンは運動によって筋肉から分泌され、白色脂肪組織中にある脂肪前駆細胞にはたらきます。
脂肪前駆細胞は、本来は白色脂肪細胞になりますが、イリシンの刺激を受けると褐色脂肪細胞へと分化します。
結果、白色脂肪組織が褐色脂肪細胞の混ざったベージュ脂肪へと変わります。
褐色脂肪細胞は、脂肪のエネルギーを消費して熱を産生する細胞です。
その為、ベージュ細胞は自ら熱を産生することで、白色脂肪に比べて「減りやすい状態」になった脂肪になります。
運動を継続することで筋量アップ、肩こり、腰痛の改善などだけではなく、
脂肪も減りやすい環境が作られダイエットや痩身効果の高いカラダへと変化していくということですね。
※前駆細胞・・・特定の体細胞や生殖細胞に分化する途中の段階にある細胞。
※白色脂肪組織・・・脂肪細胞の種類の一つ。中性脂肪を貯蔵する働きをもつ。体内の脂肪細胞のほとんどは白色脂肪組織で、皮下や内臓の周囲に大量に存在する。
資料:
寝たきりにならない!生涯現役のための筋トレ 加藤浩人
健康の基盤としての筋肉 石井直方